〒258-0013 神奈川県足柄上郡山北町山北250番地 電話0465-75-009 合資会社 川西屋酒造店
蔵紹介
神奈川県足柄郡山北町の蔵「川西屋酒造店」。小田原から小田急線で新松田へ、そこからバスかタクシーで10分ほどのところにある蔵元で、神奈川県を中心に首都圏でも人気のある酒蔵の一つです。また、川西屋はわたくしが純米燗酒を初めて、金の井酒造さんと並んで最初に扱い始めた蔵元さんです。
製造石数は取引を始めたころは400石ほどでしたが、現在では600から700石ほどまで増石していると聞いております。
主要銘柄は「隆」と「丹沢山(丹澤山)」の2銘柄。隆は高精白で瓶貯蔵、1回火入れの商品。丹沢山は低精白でタンク貯蔵、2回火入れの酒となります。また隆は速醸のみですが、丹沢山は速譲、山廃造りのほか2019年からは生もと造りも手掛けています。
酒質について。隆はある意味、飲み手を選ぶというか、好き嫌いがはっきり分かれる酒かと思います。多分、酸の味わいが好き嫌いの決め手となるのではないかと思います。(私的な感想ですが、蔵元露木さんと相性が良い人は好きになれる味では?)
逆に丹沢山は、純米燗酒が好きな方には、ほぼ受け入れられる正統派の純米燗酒。蔵元曰く「白湯の様にいつまでも、だらだらと飲み続けられる酒」が丹沢山です。
隆も丹沢山も生原酒の出荷もしていますが、どちらも基本は火入れがおすすめ。当店で扱っている川西屋さんの酒は、ほとんどが火入れです。
使用しているお米は、阿波山田錦、兵庫山田錦、長野県美山錦、新潟県五百万石、岡山雄町、宮城県ひとめぼれ、宮城亀の尾、地元山北産契約栽培の若水などです。
使用酵母はほぼすべてが、協会7号系の泡無しです。あくまでも燗酒にこだわるための7号酵母です。
相性の良い料理は、なんと言っても地元相模湾でとれた地物の魚。特に脂の乗った刺身には抜群の相性です。でも味のコンセプトとしては和風だしより洋風だしのほうが相性が良いような気がします。おでんに合わせたときはちょっと違和感がありまたしたがポトフと合わせたときは抜群に良かった経験があります。
余談ですが、小田原の駅前にある寿司屋さん「天史郎」には、地物の魚と川西屋さんの酒が、お手頃に楽しめます。蔵にお邪魔したときは、いつも帰りに蔵元とここで一杯やるのが定番となっています。
川西屋さんの酒は、我が家の晩酌にはかかせないお酒です。
2021/11/16