ボージョレイ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・ル・ポン・デュ・ディアーブル・ヴィニフィエ・パ・ジュンコ 750ml
ボージョレイ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・ル・ポン・デュ・ディアーブル・ヴィニフィエ・パ・ジュンコ 750ml
JUNKO ARAI ボージョレーヌーヴォ レポートより(抜粋)
今年は赤のヌーボーの醸造が大変でした。はっきり言って葡萄の質は天候の為に良い出来ではなく、収穫時に雨が多く収穫日の日程決定が困難でした。そして収穫して仕込み、デキュベ後のマロラクティックがなかなか始まらなく、始まってもゆっくりでなかなか瓶詰めが出来ない状況でした。
味わいは決してbodyのしっかりした素晴らしいワインとは言えません。待っても待っても糖度が上がらないためアルコール度数は低く、香りも華やかさがいつもより弱いかもしれません。でもその分、本当に丁寧に丁寧に仕込んだので、味わいが飲み易くスイスイとのど越しを通るボジョレーらしい味わいです。少しパカレに似た味わいです。今迄の私のヌーボーの印象とは違いますが、私は個人的に好きなスタイルです。この状況下の中、私にとっては精一杯頑張った、良い出来と思えるものです。満足しております。Bois Lucasの2007年を思い出すビンテージになりました。こういう年はボラティルが起こりやすいです。その為瓶詰めを待ちました。来年はこのスタイルにスタイリッシュさを加える為、瓶詰めを若干早くし、若干ガスをあえて残す予定です。今年はミレジムの関係で出来ませんでした。来年は新しいタンクになるので、もっと味は向上します。あのボロボロの木のタンクでずっと作り、こういうミレジムが最後でしたが、そう思うと技術的には最高の出来かもしれません。
あまり大きな声で言いたくありませんが、今年は沢山のワイナリーが補糖していると思います。ナチュラルワインの生産者も含めて・・・。
勿論、私は行っておりません。補糖が悪いとは思いません。むしろこういう年はす
るべきなのかもしれません。でもやっぱり私はしません。畑を愛しているから、こういう年にも頑張って実を付けてくれたブドウたちに最後要らぬ化粧はしたくありま
せん。今年のヌーボーは皆様からの厳しいご意見・ご判断があるかもしれません。こういう年だからこそ、そのワイナリーのフィロソフィーが解ります。その思いを一緒に召し上がって下されば幸いです。
国:フランス 産地:ボージョレイ 味:ライトタイプ 色:赤 葡萄品種:ガメイ